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電子制御機関

LA,LH-L形機関をベースに燃料噴射機構を電子制御化、燃料噴射ポンプをカムの代わりに油圧で作動させ、この油圧を制御することで燃料噴射タイミングや燃料噴射圧力のプロフィールを任意に変更することが出来ます。各分力の個別チューニングが可能なため、部分負荷域において燃料消費量を改善することが出来ます。

電子制御機関

特長

特長

阪神電子制御機関の特長は、実績のある低速4サイクルディーゼル機関をベースに燃料噴射のみを電子制御化。

電子制御部以外は従来機関と同じ構造であり、信頼性、耐久性はそのまま引き継いでおります。

構造

構造

電子制御機関では、カムの代わりに油圧により燃焼ポンプを駆動し、燃料噴射を行っています。

このため機関の負荷、回転数に関係なく、各分力で独立した燃料噴射パターン、燃料噴射時期を設定でき、全負荷域で最適な設定が可能です。

従来機関との燃費比較

従来機関との燃費比較

電子制御化により全負荷域で最適設定することにより、従来機関に比べ低い燃費となっています。

特に低負荷域で大きく改善しています。

運転モード設定

運転モード設定

更に電子制御機関では、運転モードを複数設定することが可能です。

左図の例では、航海時と荷役時で運転モードを設定し、それぞれのモードで最適化することで、従来機関では性能が犠牲となる荷役時で性能の改善が見込めます。

開発経緯

船舶用機関の環境対策としてNOx低減とCO2低減があり、この2つの課題を両立させることはエンジンメーカーにとって非常に難しい課題でしたが、当社は両立させるための手段として電子制御システムが有効かつ不可欠な手段と考えました。さらに、船舶用低速4サイクル機関の電子制御システムが開発されていないことに着目し、世界に先駆けて国産技術により実用化に至りました。

お客様に選ばれる理由

負荷全域(特に中低負荷)での低燃費化を実現し、使用状況に応じた複数の運転モード(推進・荷役)設定が可能となり、性能が大きく改善されることから、お客様からの信用の高いエンジンとなっています。

また、今までのエンジンシリーズの中でより環境対策に優れているという点からも信頼のある製品となっています。

開発時に苦労したところ

油圧制御弁の熱対策・ドレン排出不良によるセンサー損傷を発生させないようにする対応が大変でした。また、船内二重配管や油圧による振動といった高圧油圧対応にも苦労しました。

どのような船に適したエンジンか

低負荷運航の船や、推進・荷役両方にエンジンを使用する船に適しています。

低速4サイクル電子制御機関紹介動画

要目表

低速4サイクルLAシリーズ機関

呼称 シリンダ数 出力(kW) 回転速度(min-1) シリンダ内径(mm) 行程(mm)
LA32E 6 1,618 280 320 680

低速4サイクルLHLシリーズ機関

呼称 シリンダ数 出力(kW) 回転速度(min-1) シリンダ内径(mm) 行程(mm)
LH41LAE 6 2,647 240 410 800
LH46LAE 6 3,309 220 460 880
  • LHLシリーズ機関にも逆転機は装備可能です。

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